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2024/10/15

クラウド会計で何ができる?導入後も税理士は必要?

クラウド会計で何ができる?導入後も税理士は必要?

多くの企業で普及しつつある「クラウド会計」。

従来のインストール型とは違った様々なメリットがあります。

 

「アナログな入力作業が多すぎる…」

「会計事務所や他部署とのデータのやり取りが面倒」

「データのバックアップが取れているか心配」

 

クラウド会計は、そんな業務効率化に悩んでいる方には特にお勧めです!クラウド会計の強みである「データ連携」で入力時間を大幅に削減できるかもしれません。

クラウド会計でできること・できないことについて解説します。

 

また、クラウド会計ソフトに契約したら税理士はいらなくなるのか、税理士を選ぶメリットなど、クラウド会計と税理士に関することについても解説していきます。

 

会計ソフトや税理士選びの一助となれば幸いです。

 

1.クラウド会計とは?

クラウド会計ソフトとは、クラウド(インターネット上のサーバー)でデータを管理するソフトのことで、インターネットが使える環境ならば、場所や端末を選ばず使用することができます。

ソフトを使う際にはアカウント登録をして、クラウド会計ソフトのURLからログインして使用します。

 

それ以外にも、従来のインストール型のソフトとは違った強み・特徴を持っています。

※インストール型はパソコンにインストールして使う会計ソフトです。インストールしたパソコンだけが会計ソフトを利用できます。データはパソコンや自社のサーバーなどに保管されます。

 

まずは、クラウド会計ソフトでできること・できないこと、従来のインストール型の会計ソフトとの違いを説明していきます。

クラウド型とインストール型の違い

 

 

⑴クラウド会計ソフトでできること

クラウド会計ソフトは、従来のインストール型と比べるとデータの連携・取得ができる、データの共有がしやすいという強みがあります。

クラウド会計ソフトを使ってできることを詳しく解説します。

 

①記帳の手間を大幅に削減できる

クラウド会計ソフトの特徴として、データ連携機能があります。

銀行通帳データやクレジットカードの明細データを会計ソフトと連携することで、自動で仕訳の作成ができるという便利な機能です。

 

以前まで手入力で行っていた作業をデータ連携に置き換えることで、入力時間を大幅に削減することができます。また、エクセルなど自由なフォーマットのデータを取り込めるソフトもあるので、効率化の幅はかなり広くなります。

 

②常に最新版を利用できる

クラウド会計ソフトは、常に最新版を利用することができます。

 

インストール型ソフトはソフトの更新時にアップデートの作業が必要でしたが、クラウド会計ソフトは提供している会社がソフトの更新作業を行います。

利用者が更新する必要はありません。

 

③いつでもどこでも記帳・確認ができる

クラウド会計ソフトはインターネットにつながっていれば使えるので、パソコンやiPadなどの機器を選ばず、どの端末からでも操作することができるというメリットがあります。

 

スマートフォンなどのモバイル機器にも対応しているため、パソコンが手元に無くても、いつでも記帳・確認をすることができ、とても便利です。

 

ただし、ログインにはアカウントのIDとパスワードが必要なので、同じ端末を複数人で使う場合は、毎回ログアウトしてください。

 

④リアルタイムでデータの共有が可能

クラウド会計はデータのリアルタイム共有が可能

インストール型の会計ソフトでは、データをサーバーやUSBなどに保管して、別のパソコンで復元して…といった作業が必要でした。

クラウド会計では、インターネット上でデータを管理しているので、そういった作業が不要となります。

 

複数人で同時にアクセスもできるので、税理士とお客様の間で同時に同じ画面を見ることもできますし、経理担当者と社長が同時に見ることも可能です。

 

データ送信の手間が省けるので、税理士とのスピーディな情報共有が可能です。

 

⑵クラウド会計ソフトでできないこと

クラウド会計ソフトは便利な点も多いですが、従来のインストール型の会計ソフトに比べるとできないことや不得意な点もあります。

 

①ランニングコストがかかる

インターネットに接続して利用するクラウド会計ソフトは、月々の利用料を払うことで利用できます。

買い切り版では販売されていません。

 

毎月利用料を支払うことになるため、コスト削減には繋がらない場合があります。

 

②機能のカスタマイズができない

クラウド会計ではあらかじめ決められたフォーマットを使用しなければならず、機能のカスタマイズはあまりできません。そのため、一部使い勝手が悪いと感じる部分があるかもしれません。

 

なお、データをコピーしてシミュレーション用にもう一つ作る、というようなこともできませんし、自社でバックアップを取っておくこともできません。

 

③複雑な会計処理に対応できない

クラウド会計は個人や一般的な企業向けに設計されているので、特殊な業種で必要とされる会計処理には対応できません。

公益法人などは専用のソフトを使用しましょう。

 

2.クラウド会計導入後も税理士は必要!

クラウド会計は自分たちで簡単に導入できるとされていますが、ちゃんとした帳簿を完成させるには専門の知識が必要です。クラウド会計を導入したら税理士がいらなくなる、というわけではありません。

 

クラウド会計導入後も税理士のサポートを受けることで、正しい仕訳ができ、決算まで誘導してもらえるので、早い内の相談をお勧めします。

 

ここでは、税理士が必要な理由、税理士がつくことのメリットを解説します。

 

⑴会計の知識が無いと中々残高が合わない

クラウド会計ソフトは様々な連携機能があり、手入力の手間が減るなどとても便利な一方、ただ連携しているだけでは、残高がずれてしまう可能性があります。

 

例えば、銀行の預入をデータ連携を利用して記帳してあるのにも関わらず、現金預入の仕訳を手入力してしまうなど…

簿記の知識があれば消し込み出来ますが、何をどうしたら良いか分からないので、実際には「残高が合わない」と相談に来るお客様も多いです。

残高を合わせる必要がある、ということも教えてもらわないと分からないですよね。

 

会計知識のあまりない方や、クラウド会計ソフトを初めて使う方は、クラウド会計ソフトの知識のある税理士に依頼するのが良いでしょう。

 

⑵申告など難しい税務の手続きを任せられる

毎日・毎月記帳をした先には、必ず申告があります。

 

事業規模の小さい個人事業主は、ご自分で確定申告までできるかもしれません。

しかし、法人や売上の大きな個人事業主は、申告の内容が難しくなるため、専門知識のある税理士に依頼しましょう。

 

税理士としっかりとコミュニケーションが取れている場合や、税理士が事業の細かい会計の状況まで十分に理解している場合は、税務調査の対象になりにくい決算書や申告書を作成することもできます。

 

税理士が行う税務調査対策や、信頼できる税理士の選び方について詳しく知りたい方は、ぜひこちらも参考にしてください。

税理士顧問料5,000円で依頼は可能?失敗しない顧問契約

 

⑶クラウド会計ソフトを使う際にサポートを受けられる

クラウド会計の知識のある税理士であれば、導入や運用をサポートすることができます。

 

例えば、「クラウド会計ソフトを使って、自分たちで会計の管理をしていきたい!」と考えている場合、

初めは税理士事務所が記帳代行をし、マニュアルや仕訳連携など整えます。

その上でお客様に引き継ぐことで、スムーズに自社で運用していく方針に切り替えられるでしょう。

 

会計ソフトを提供している会社が、税理士検索サイトを開設している場合もありますので、

そちらから利用したい会計ソフトに詳しい税理士を選ぶのも良いでしょう。

 

しかしながら、順番としておすすめなのは、①気の合う税理士 ②ソフトの希望 の順です。

 

ソフトにこだわりがあるならともかく、信頼できる税理士がサポートしてくれるソフトを選ぶことで、結果的には、帳簿作成が軌道に乗るまでがスムーズにいくことが多いです。

 

3.おすすめの会計ソフト3選

様々な会社がクラウド会計ソフトを提供しており、それぞれに違った強みや機能があります。

ここでは、おすすめのクラウド会計ソフトを3つご紹介します。

 

⑴マネーフォワード クラウド会計/クラウド確定申告

マネーフォワードは、多数の外部サービスと連携できるのが大きな特徴です。

銀行、カード、ECモール(通販サイト)など様々なサービスからデータを取得し、仕訳を作成することができるため、入力時間を大幅に削減できます。

帳票が見やすく、直感的に操作できるのも強みです。

 

請求書作成や勤怠管理機能なども利用料金の中に含まれているので、バックオフィス業務をすべてマネーフォワードで管理することもできます。

 

会計事務所の立場からみると、連携後、仕訳登録までの間に確認作業がひと手間ありますが、そのひと手間があることが逆に安心です。

 

⑵freee

法人でのクラウド会計ソフトシェア1位であるfreeeは、シンプルな画面構成が強みです。

外部ソフトとの連携も充実しています。

補助科目がなく、取引先や品目などで分類するなど、簿記知識のない方の入力を前提とした仕様になっているのが特徴です。

 

会計事務所からみると、連携=即仕訳済となるので、あとから修正することが前提となっており、仕訳がぐちゃぐちゃになるのが怖い、一見使いづらいと感じているとの意見を聞くこともあります。

 

⑶弥生会計オンライン

弥生会計オンラインは、個人事業主のクラウド会計ソフトシェアNo.1です。

 

会計・経理に特化したシンプルなソフトで、電話やメールなどお問い合わせが充実しており、満足度も高いです。

インストール版から機能を縮小したサービスのため、小規模法人や個人事業主の方が利用するのに適しています。

 

また、起業2年以内の場合、最大2年間無料で使うことができます。

 

会計事務所側が弥生を利用していない場合は、クラウド単体では2期比較などの資料が出せないなどシンプルな一面もありますので、弥生が得意な税理士にサポートしてもらうのが良いでしょう。

 

4.税理士法人碧の空の記帳代行プラン

税理士法人碧の空では、主にマネーフォワードを利用し、記帳代行を行っています。

 

①資料回収について

お客様に合わせて資料回収の方法をお打合せします。

通帳やクレカ連携はもちろん、スキャンやスマホ撮影を用いた経費精算の方法など、お客様に合った方法を提案し、回収用ファイルを作成します。

 

郵送やデータでの資料回収にも対応しているため、資料提出のためだけに事務所に来ていただかなくても良いプランもございます。

 

②初期指導について

免税事業者の方、部門別で管理したい方、発生主義で取引先ごと管理したい方など、帳簿の作り方も最初に打合せをして決めます。

 

通帳の利用方法や現金の管理方法、自社で発行する領収書の選び方や使い方、インボイス発行の仕方、現金を扱う従業員さんへの指導など、最初に聞いておいた方が絶対に効率的ということがたくさんあります。

 

③顧問料、契約について

面談の頻度に応じて顧問料が変わる料金体系になっているので、毎年契約内容を見直すことで、お客様に合ったプランを選択できます。

 

クラウド会計で記帳をしたい方も、クラウド関係なく記帳をしたい方も、お気軽に税理士法人碧の空へお問い合わせください!

この記事を監修した人

長坂ひとみ (執筆 赤堀和奏)

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